車を売りたい人が行う「中古車査定」は、あくまでも「売却価格の目安」であって、その額で売ることができると決まったわけではないというところには、注意しておかなければなりません。
ときおり、中古車査定をしてもらったあと、実際の買い取り価格を見たときに、「話が全然違うじゃないか!」と激昂するお客さんもいらっしゃいますが、中古車査定はあくまでも「査定額」であって、「車の価格」ではないのです。
ですから、中古車査定をしてもらって、その結果を踏まえて、「だいたいこのくらいのところで売れるのだろうな・・・」といった、あくまでも「目安」とした考え方を採用することが重要であるというのが、中古車査定を行う上の定説になります。
中古車査定というのは、基本的には、「その車の状態」と「修復歴」によって決定されます。
これらをベースとして査定額が導き出されるわけですが、これはあくまでも、「固定の価格」と考える必要があります。
年式や走行年数、走行距離、車検の有無などによって、車体価格というのはかなり細かい価格設定がなされていますので、逆に言えば、不正のしようがないというところも正直あるのです。
これに加え、中古車査定の額を変動させる要素があるとすれば、それは「トレンド」ということになります。
たとえば車種のトレンド、型式のトレンド、ボディカラーのトレンドなど、中古車のトレンドは複数のファクターが考えられますが、この「トレンド」を別のことばで言い換えるのであれば、「希少性」というところに結局は落ち着いてしまうのです。
したがって、中古車査定の場合、どうしても、「自分が考えていたほどの額には達しなかった」という場合が圧倒的に多くなります。
逆に、一般的な中古車の相場を上回ることができる可能性があるとするならば、それは「オークション」ということになります。
ただし、オークションの場合は査定自体が行われないわけですから、何の目安もなく出品されなければなりませんので、査定サービスとオークションを併用するのも良い方法であるといえるでしょう。
車売る際に気になる査定の相場
車を売ることを考えている人の間でよく言われることが、「相場よりも高い査定額を提示してもらえることが望ましい」といった内容のことばです。
確かに、聞いた人からすれば、「ああ、なるほど。それはそうだよね・・・」といった具合に、妙に説得力のある言い方であることは間違いありません。
特に、自分が車を売ることを考えているという人からすれば、このことばは「まさに」というところでしょう。
ただし、実際のところ、相場よりも高い査定額を得るのは難しいと言えてしまいます。
ただこれは、「自分が想定した額よりも高くつけてもらった」ということがあまり起こらないという意味ではありませんので、誤解がないように付け加えておきたいと思います。
あくまでも、「相場より高い」と判断を下すことが「難しい」のです。
中古車の相場に限らず、商品やサービスの相場というのは、だれかが「これが相場だ!」と言って決まるものではありません。
かなり長期的なスパンで価格推移を見守ったときに、はじめてそこから見える傾向に基づいて「相場」という発想が生まれるのです。
ところが、車のサイクルというのは、一般的な市場価格の変動にくらべ、その上昇下落ははるかに激しいサイクルで変動し、しかも、車種や年式、年数、走行距離、色、そしてもちろん査定当日の状態など、とにかく見なければならないところがあまりにも多いといえるわけです。
ですから、そもそも「相場」という発想を設けること自体が、少々難しいと考えられるのが、中古車市場の原則であるともいえるのです。
そういった意味では、なんでもかんでも「相場より高い」ということを基準にして車の売買を考えてしまうと、「その車の本質的な価値」を見失ってしまうことにもなりかねません。
ですから、もちろん何かしらの標準的な価格水準のようなものが必要であることには間違いありませんが、これを「相場」に求めるのではなく、「変動する価格帯」という具合に、多少でも幅を持たせることが重要であるといえるはずです。
中古車査定での買取相場
車を売りたいと考えている人であれば、おそらく例外なく、「自分の車はいったどのくらいの値段がつくのだろう・・・」と、漠然と考えるのではないかという気がします。
しかし、自分の車の現在の値段をどうやって知ったらよいのかというのは、なかなか難しいことであるような気がしないでもないでしょう。
そんなときには、いわゆる「中古車査定」のサービスを利用するとよいのではないでしょうか。
「中古車査定サービス」とは、まさに文字通り、自分の車が果たしてどのくらいの値段がつくのかという「概算」を知ることができるサービスで、近年では、特にインターネットを介してそういったサービスを利用する人が急増しています。
また、中古車査定のサービスを提供している会社では、「中古車相場表」なるものを、そのホームページ上に掲載している会社が多くなってきています。
この「中古車相場表」というのは、現時点でのその中古車の買い取り相場の見当をつける上では非常に役に立つといえるでしょう。
そして、何よりそういったサービスを提供している会社の中古車査定であれば、実際に「買い取り相場はこのくらいですが、あなたの車の査定額はこのくらいになります」と言ってくれていることになるわけですから、これは信頼度が上昇するという意味では、売りたい人のためになっているサービスであるといえるでしょう。
とにかく、車を売りたいときには、その査定額が気になるのは当然ですが、やはり「信頼」の部分が最大の付加価値であるという気もしますので、個人的にはそういったサービスを提供している中古車買い取り会社はおすすめであるという気がします。
ただ、信頼よりなにより、とにかく自分の車を高く売りたいということであれば、そういったディーラーよりも、「中古車オークション」にかけることが望ましいといえます。
オークションであれば、一般的な買い取り相場よりも高い評価を得ることができる可能性が高まります。
車を売る際の査定にかかる時間
車を売る決心がついたら、いろいろとしなければならないことがあります。
買い取ってもらうお店を探したり、必要な書類を準備したりと、特に「すぐにでも売りたい」と考えている人からすると、車を売ることを決めてからの時間というのは、けっこう忙しかったりするものです。
その際にポイントになるのが、「愛車の査定のタイミング」です。査定自体はそれほど時間がかかるものではありません。
中には、10分ほどで査定結果をもらえるというお店もあるくらいですから、査定に必要な時間については、さほど心配する必要はないといえるでしょう。問題となるのは、「査定までの時間」なのです。
おそらく、車を売ることを少し思いついた時点で、まずは査定だけしてもらって、それからじっくりと考えよう・・・などといったプランニングをする人は少なくないと思います。
しかし実際のところ、その方法はあまり得策とは言えない場合が多いのです。このあたりの事情について、簡単に説明していきたいと思います。
なぜ、「査定だけ」という発想が得策とは言えないかというと、実際に車を売るまでのタイムラグがあるということは、それだけ「他店での売却の可能性が膨らむ」ことを、お店側が危惧するからです。
考えてみていただきたいのですが、まあ中古車の買い取り業者の競争は激しいですから、来店して査定依頼をしたお客さんのすべてが、そのお店に買い取りを依頼するとは限りません。
そこまでは、「仕方がないこと」と割り切ることができるのです。
しかし問題なのは、「自分のお店で査定をしたあと、他店の査定をした結果、そちらに決められてしまった」というケースなのです。
そういうことになってしまうと、お店としては評判にかかわることになってしまいます。
一度や二度ならまだしも、万一そうした事態が続いてしまうようなことがあれば、まさにこれはお店にとって死活問題ともいえるのです。
ですから、車を売る側からすれば、あまり前もって査定を依頼すると、受けられるサービスの質が低下するなどのデメリットが生じる可能性があるということを、しっかりと認識しておくべきでしょう。
査定は一社のみならず複数社に依頼するべきで、査定額で数十万の違いは当たり前、車種や年式にもよりますが百万単位で異なることもあります。
そこで複数の店舗で査定してもらう必要があるのですが、そんな面倒な査定を一括で依頼できる便利な無料サービスがあります。